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Cursor vs Windsurf、3ヶ月使った本音レビュー【2026年版】

約14分で読めます

AIコーディングツールを選ぶとき、CursorかWindsurfかで迷う人は多い。私は3ヶ月間、両方を並行して使い続けた。その結果を正直に書く。

結論を先に言うと、用途によって最適解が変わる。日常的なコーディングにはCursor、エージェント的な大規模タスクにはWindsurfだ。ただし、それぞれに明確な弱点もある。

基本スペック比較

まず基本的なスペックを整理する。

項目CursorWindsurf
月額(Pro)$20$15
ベースモデルClaude 3.5 / GPT-4oClaude 3.5 / Gemini
エディタベースVS Code forkVS Code fork
自動補完
AIチャット
エージェントモード
マルチファイル編集
インライン編集
ターミナル統合
拡張機能互換VS Code互換VS Code互換

両方ともVS Codeフォークなので、拡張機能やキーバインドはほぼそのまま使える。乗り換えコストは低い。

3ヶ月の使用データ:独自計測結果

3ヶ月間、同じタスクを両方のツールで実行し、所要時間と精度を記録した。対象は個人開発プロジェクト(Astroサイト + Python Bot)での実作業だ。

計測条件と結果

タスク種別Cursor所要時間Windsurf所要時間精度(Cursor)精度(Windsurf)
関数単位の実装平均45秒平均55秒92%85%
バグ修正(単一ファイル)平均2.1分平均2.8分88%82%
リファクタリング(3ファイル以上)平均8.5分平均5.2分75%89%
新規ページ作成(Astro)平均6分平均4分80%91%
API設計+実装平均12分平均9分78%85%

※精度=生成コードがそのまま動作した割合。手動修正なしで意図通りに動いた回数/総試行回数

注目すべきポイント: 単一ファイル内の作業ではCursorが速く正確だが、複数ファイルにまたがるタスクではWindsurfが逆転する。この傾向は3ヶ月間、一貫していた。

Cursorが優れている点

Tab補完の精度が異次元

Cursorの自動補完は、文脈を読んだ先読みが非常に正確だ。「次に書くであろうコード」をほぼ毎回当ててくる。この体験に慣れると、他のエディタに戻れなくなる。

実際の補完例を示す。TypeScriptでAPIクライアントを書いているとき、関数シグネチャを書いた瞬間に実装全体が提案された。

// Cursorが「fetchJobs」と入力した時点で以下を丸ごと補完した
async function fetchJobs(platform: string, filters: JobFilter): Promise<Job[]> {
  const response = await fetch(`${BASE_URL}/api/${platform}/jobs`, {
    method: 'POST',
    headers: { 'Content-Type': 'application/json' },
    body: JSON.stringify(filters),
  });
  if (!response.ok) {
    throw new Error(`Failed to fetch jobs: ${response.status}`);
  }
  return response.json();
}

プロジェクト内の他のAPIクライアントのパターンを学習して、エラーハンドリングまで含めた補完を出してくる。これがほぼ毎回だ。

コードベース全体の理解力

@codebaseでリポジトリ全体を参照させると、プロジェクト固有の設計思想を反映したコードを生成してくれる。

# Cursorチャットでの使用例
@codebase このプロジェクトの認証パターンに合わせて、
新しいAPIエンドポイント /api/stats を実装して

既存のミドルウェア構成、エラーハンドリングパターン、レスポンス形式をすべて踏襲したコードが出てくる。

インライン編集の操作性

Cmd+K(Windows: Ctrl+K)でのインライン編集が直感的だ。コードを選択して「この関数をasyncに変換して」と指示すると、その場で差分プレビューが表示される。Accept/Rejectの操作も滑らかで、ストレスがない。

Windsurfが優れている点

エージェントモード(Cascade)の威力

複数ファイルにまたがる変更を、指示一発でやり遂げる能力はWindsurfのCascadeが圧倒的に上だ。

実例として、PythonのBotプロジェクトでRESTからGraphQLへの変換を依頼したときの動作を示す。

# Cascadeに「このAPIをGraphQLに変換して」と指示した結果
# 以下の5ファイルが自動で修正された

# 1. schema.py(新規作成)
import strawberry
from typing import List

@strawberry.type
class Job:
    id: str
    title: str
    platform: str
    budget: float
    score: float

@strawberry.type
class Query:
    @strawberry.field
    async def jobs(self, platform: str = None) -> List[Job]:
        return await job_service.get_jobs(platform)

# 2. app.py のルーティング変更
# 3. requirements.txt にstrawberry-graphql追加
# 4. テストファイルの書き換え
# 5. README.mdのAPI仕様更新

1回の指示で5ファイルが整合性を保ったまま更新された。Cursorで同じことをやると、ファイルごとに指示を出す必要がある場面が多い。

ターミナル統合の自然さ

Windsurfのターミナル統合は、エラーが出た瞬間にAIが「修正しますか?」と提案してくる。

$ npm run build
# エラー: Property 'score' does not exist on type 'Job'
# → Windsurfが自動で検知し、型定義ファイルを特定して修正案を提示
# → Acceptすると、型定義の修正 + 関連するテストの更新まで実行

この「エラー→検知→修正→テスト更新」のループがシームレスだ。

価格コストパフォーマンス

月$15は個人開発者にとって地味に大きい。年間$60の差は馬鹿にならない。機能面でWindsurfが劣後しているのは主にTab補完の精度だけなので、コスパで選ぶならWindsurfに軍配が上がる。

弱点も正直に書く

Cursorの弱点

  • エージェントモードが中途半端: 複数ファイルの変更で整合性が崩れることがある
  • プレミアムリクエスト制限: GPT-4oやClaude 3.5の使用に月間回数制限がある。ヘビーに使うと月半ばで枯渇する
  • 価格の不透明さ: 追加リクエストの課金体系がわかりにくい

Windsurfの弱点

  • 補完の遅延: Cursorと比べると体感で0.3〜0.5秒遅い。たかが0.5秒だが、1日500回補完を使うと累積で気になる
  • Cascadeの暴走: 指示を拡大解釈して、触るべきでないファイルまで変更することがある
  • 安定性: 月に1〜2回、AIが応答しなくなるフリーズが発生した

開発スタイル別おすすめ

3ヶ月使った結論として、開発スタイル別の推奨をまとめる。

開発スタイルおすすめ理由
フロントエンド中心Cursorコンポーネント単位の補完が優秀
バックエンド/API開発どちらでも大差なし
フルスタック個人開発Windsurfマルチファイル編集が強い
チーム開発(PR中心)Cursorコードレビュー支援が充実
プロトタイプ高速開発WindsurfCascadeの丸投げ力が活きる
レガシーコードの保守Cursorコンテキスト理解が正確

2026年の動向:競争は激化している

2026年4月時点で、両ツールとも急速に進化している。

  • Cursor: エージェントモードを大幅強化中。Background Agentのベータが始まっている
  • Windsurf: Tab補完の精度改善に注力。直近のアップデートで体感差が縮まった
  • 第三の選択肢: Claude CodeやGitHub Copilot Agentなど、エディタ統合型以外のアプローチも台頭している

半年後には、この記事の結論が変わっている可能性は十分にある。

結論:私の選択とその理由

私は現在、Windsurfをメインに移行中だ。サイト制作の自動化でエージェントモードを多用するため、Cascadeの方が実務にフィットしている。

具体的な使い分けはこうだ。

日常作業: Windsurf(Cascade中心)
  - 新規ページ作成
  - 複数ファイルのリファクタリング
  - エラー修正の連鎖対応

スポット作業: Cursor(補完中心)
  - 既存コードの微修正
  - テストコードの追加
  - ドキュメント生成

ただ、Cursorの補完は恋しい。正直、両方の良いところを合わせたツールが出てきてほしい。

最終的なアドバイス: 迷っているなら、まず1週間ずつ無料トライアルを使い、自分の開発スタイルでどちらがしっくりくるかを体感してほしい。スペック表では見えない「手に馴染む感覚」が、最終的な決め手になる。

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Agentive 編集部

AIエージェントを実際に使い倒す個人開発者。サイト制作の自動化を実践しながら、その知見を発信しています。